平成12年度 経常研究          特別研究へ   戻る


1.複合ビレットを用いたアルミナの押出し(材料技術課)
2.使用済み電気電子製品の素材分離・回収に関する研究(材料技術課)
3.研削スラッジを用いた多孔体の作製(材料技術課)
4.生分解性プラスチックの分解性の評価方法の確立(材料技術課,食品技術課,応用生物課)
5.工具材料の表面改質に関する研究(材料技術課,電子機械課)
6.コンピュータによる工業製品のデザイン研究(電子機械課)
7.ネットワークを活用した遠隔操作システムの研究(電子機械課)
8.光造形システムによる簡易樹脂型を用いた型成形に関する研究(電子機械課)
9.非侵襲的医用センサの研究(電子機械課)
10.電子機器のノイズ耐性評価技術に関する研究(電子機械課)
11.科学技術計算用コンピュータを用いた分子シミュレータの開発(電子機械課)
12.合成繊維系廃棄物の園芸用培土への有効利用(生活科学課)
13.装飾ボード自動加工装置を用いた局面装飾の研究(生活科学課)
14.熱圧締処理による木材矯正加工に関する研究(生活科学課)
15.天然藍染プロセスの自動化に関する研究(生活科学課)
16.ゴム廃材を活用した防音床材の開発(生活科学課)
17.装飾シートの接着強度向上に関する研究(生活科学課)
18.野菜類を原料とした食品素材及び成型加工品の開発(食品技術課)
19.水産資源を原料とした機能性食品素材の開発及び新規機能性成分の創製(食品技術課,応用生物課)
20.抗菌素材の応用研究(食品技術課)
21.すだち酢用小容量プラスチック容器の開発(応用生物課)
22.中小食品製造企業対応HACCPシステムの確立(応用生物課)
23.発酵食品関連バイオマスの複合系微生物変換技術に関する研究(応用生物課)
24.抗酸化活性の迅速評価法(応用生物課)


●複合ビレットを用いたアルミナの押出し(徳島大学共同研究)  先頭へ戻る

期 間:平成12年〜(新規)
内 容
アルミナ粉末とワックスとを混合し,可塑体として積層してビレットを作成しプランジャ−タイプの押出しを行う.ビレット各層に異なる性質の素材を用いることにより複合材の押出し成形が可能となり種々の応用が期待される.


●使用済み電気電子製品の素材分離・回収に関する研究(愛媛大学共同研究)  先頭へ戻る

期 間:平成12年〜(新規)
内 容
現在使われている電気電子製品は,廃棄後大部分が埋め立て処分されているのが現状である.近年目覚ましい電気電子製品の進歩により廃棄される製品の量は増加の一途をたどっており,その処理方法は大きな問題となっている.また,使用済みの電気電子製品から解体分離した後のプリント基板,筐体等には,金・銀をはじめ多くの有価金属が含まれており素材分離・回収が求められているのも事実である.そこで,本研究は,使用済み電気電子工業製品等からの素材分離・回収の可能性を検討する.


●研削スラッジを用いた多孔体の作製  先頭へ戻る

期 間:平成12年〜(新規)
内 容
産業廃棄物である研削スラッジは繊維状微細形状をしている.その特徴を生かし,低コストの多孔体金属の作製と用途開発を行う.
通常の多孔体金属の原料である金属粉末や繊維と比較して,研削スラッジは,形状のバラツキが大きく,微量の研削砥粒や研削液などを含む等の問題がある.本研究では,前処理として洗浄・選別などの検討を行い,次に焼結,接着などの方法によって多孔体の作製を行う.さらに,作製された多孔体の機械的特性,耐久性などの評価を行い,それに応じた用途開発を行う.


●生分解性プラスチックの分解性の評価方法の確立  先頭へ戻る

期 間:平成11年度〜(2年目)
内 容
各メーカーより提供を受けた生分解性プラスチック(6種)のフィールドテスト(土壌埋設試験)を行い,分解性の評価方法として力学的挙動の追跡に加え,化学的挙動についての検討を行う。また埋設土壌の性質,気候条件等の環境と分解性との相関についても検討を行い,各種生分解性プラスチックの分解性の指標を得ることを目的としている.


●工具材料の表面改質に関する研究(中四国公設試共同研究)  先頭へ戻る

期 間:平成12年〜(新規)
内 容
ベアリング旋削を行う企業においては,加工サイクル時間短縮のため,工作機械や切削工具にとって,限界に近いと思われる過酷な切削条件を追求している.本研究では,PVD装置を用い超硬またはサ−メット工具材料表面へTiNまたはTiAlN薄膜を形成及び放電加工表面処理装置を用いてのコ−ティング層の形成を行い,工具の耐摩耗性の改善を図り軸受鋼の旋削条件の向上に寄与できる切削工具の開発を行う.


●コンピュータによる工業製品のデザイン研究   先頭へ戻る

期 間:平成11年度〜(2年目)
内 容
ユニバーサル社会における工業製品のデザイン研究を行う.また製品開発のデジタル化技術についても研究する.工業製品をデザイン提案する手法として,コンピュータで試作検討品を造型し,実体モデルを提案できるように,デジタルモックアップシステムを構築する.


●ネットワークを活用した遠隔操作システムの研究   先頭へ戻る

期 間:平成12年〜(新規)
内 容
遠隔地からネットワーク経由で対象となる部屋,装置,人物の動作を,カメラにより動画もしくは静止画でモニターしながら管理・制御する方法について研究を行う.遠隔操作を行うネットワーク接続方式については,直接電話回線を用いたダイヤルアップ,無線LAN,もしくはインターネットによる接続を用いる.今後の回線速度の高速化が予想されるため,これに対応したビデオサーバーの応用も検討する.


●光造形システムによる簡易樹脂型を用いた型成形に関する研究   先頭へ戻る

期 間:平成10年〜(3年目)
内 容
各種自動機への組み込み用樹脂部品や家電製品用シェル部品の受託試作を行うため,光造形システムで製作した樹脂型を用いた型成形に関する研究を行う.研究対象とする成形手法は,前年度までの研究により片面型による成形に目処の得られた射出成形に加え,本年度より新たにブロー成形とラバーフォーミング成形を試みる.射出成形では,コア・キャビティ両面に曲面を持つ2面型による成形を行うため,一体成形テーパガイドピンなど面合わせの手法を検討する.また,ナイロン・ポリカなど機械的強度が高く,かつ射出成形性の悪い材料に対しても本手法を適応するため,樹脂型の高強度化設計および型寿命向上のための成形条件について検討する.型設計毎に機械系CADシステムの構造解析機能を用いて,射出成型時に型が受ける応力を事前に推定し,成形圧による破損が予測される場合には,型及びモデルの設計変更と行う作業も定形化する.


●非侵襲的医用センサの研究   先頭へ戻る

期 間:平成12年〜(新規)
内 容
健康診断などの疾病予防・早期発見を目的とした検査に使われる 医用センサは人に害を与えない(非侵襲な)ものが望ましい.近年 光や音波を使ったセンサの非侵襲性が注目されている.本研究では超音波や赤外LEDなどを使って,循環器系の状態計測が可能な新しいセンサの開発を検討する.


●電子機器のノイズ耐性評価技術に関する研究(中四国公設試共同研究)   先頭へ戻る

期 間:平成12年〜(新規)
内 容
マイコン搭載の電子機器のノイズ対策について検討し,そのノイズ耐性の的確な評価を短時間で行うための手法について下記の研究を行う.
@高周波伝達特性やEMIの測定の結果からノイズ耐性を評価する方法について,種々のノイズイミュニティ 試験との相関を調べ,効率的な評価方法について検討する.
A静電気試験の方法を改良して,誤動作の周波数依存性を調べる実験を行う.


●科学技術計算用コンピュータを用いた分子シミュレータの開発   先頭へ戻る

期 間:平成12年〜(新規)
内 容
県下に青色発光ダイオードのようにこれまで県下で使用されたことのない,新しい技術を用いた商品を開発する企業が現れている.この種のデバイスは基板の上に原子レベルで結晶を成長させることによって作られるが,その状態を逐次観察するのは不可能である.
そこで,計算機実験の手法を採用して開発や製造工程に役立てることのできる装置の開発研究を行う.現在,シリコン結晶を扱う機能を付加しているが,その構造が複雑なゆえに計算ステップが多く高速計算機の機能を取り入れた設計を考えている.県内の対象企業における,未サポートの技術分野をカバーすることができるよう努力している.機械などの既存のCADと同様に結晶成長のCADシステムとして企業で利用できるシステムが開発できることが期待される.


●合成繊維系廃棄物の園芸用培土への有効利用   先頭へ戻る

期 間:平成12年〜(新規)
内 容
縫製工場など繊維関連企業で発生する裁断屑などの繊維廃材のうち,ポリエステルを主体とする合成繊維系廃棄物は,天然繊維系廃棄物と比較してリサイクルが非常に困難で処分に困っている.これを開繊加工し,更に成型加工することにより各種の園芸用培土としての用途開発を行う.用途に応じて,形状,密度,かたさ等の異なる試料を作成・比較検討する.また,種々の資材を混入することにより透水性,保水性,保肥料性などの機能性を高め幅広い用途に適応できる商品化を目指す.


●装飾ボード自動加工装置を用いた局面装飾の研究   先頭へ戻る

期 間:平成7,8,11〜(4年目)
内 容
前年度まで行ってきた家具装飾は,突き板を打ち抜いて平面に図柄を配置する物であった.今年度は,この図柄を曲面に広げることにより,家具装飾等へのより広範囲な用途拡大を目標に研究を進める.


●熱圧締処理による木材矯正加工に関する研究   先頭へ戻る

期 間:平成12年〜(新規)
内 容
・熱圧締処理による木材の反狂防止
・可塑化と寸法安定性
・損傷の発生状態
・スプリングバック量の測定
・水分の挙動変化
・木材の変色等
温度,湿度,圧力の及ぼす影響について実験を行い木材の有効利用を図る.


●天然藍染プロセスの自動化に関する研究   先頭へ戻る

期 間:平成11年〜(2年目)
内 容
天然藍染液の管理は,ベテランの経験と勘による手仕事に頼っているが,これが後継者不足や製品の高額化に結びついている.そこで,藍染作業の工程をできるだけ省力化,自動化することが必要である.平成11年度は,染料の液中濃度のコントロールシステムを構築するための基礎的な実験を行い,染料の液中濃度と天然藍染布の表面染着濃度の関係を調べた.これらの実験結果から,天然藍染液の温度,pH,および染料濃度のコントロールシステムを開発中である.以上のシステムの開発により,天然藍染液の管理を自動的に行うことが可能になる.そこで,次の段階として,天然藍染液の作成の自動化を目標とする.


●ゴム廃材を活用した防音床材の開発(2)   先頭へ戻る

期 間:平成11年〜(2年目)
内 容
廃棄処理を余儀なくされているゴム廃材を活用し,県産スギを用いた木質系床を防音化する方法について検討している.昨年度の研究では,ゴム廃材とバージンゴムを混合した成型品を床板の緩衝材として用いることで,木造床組みにおける軽量床衝撃音の低減に効果をあげることが確認できた.本年度は,鉄筋コンクリート造住宅を想定した木製床材でも同様の効果が得られるように,実用的な施工方法との関連性も考慮しながら適切な方法を検討し,ゴム廃材の有効利用と,県産スギの需要を拡大させることを目標とする.


●装飾シートの接着強度向上に関する研究   先頭へ戻る

期 間:平成12年〜(新規)
内 容
現在,シート材料を表面化粧材料に使用した商品があるが,これに塗装を施すことで装飾性を高めた商品を開発する.以前に,このような商品を企画していたが,シートと台板の接着性が低下し,商品とはなり得ていない.このため,接着強度低下のメカニズムの解明と接着力が低下しない方法について検討する.


●野菜類を原料とした食品素材及び成型加工品の開発   先頭へ戻る

期 間:平成12年〜(新規)
内 容
これまでサツマイモ,ニンジンについては酵素処理することにより品質の良いペースト素材を開発し,そのペーストにゲル化剤を添加して球状に成型した加工食品を開発した.今後は形状やサイズの異なる成型加工品及びゲル化剤を選択することにより食感の異なる多様な成型加工品の開発についても検討し,ペースト素材の用途拡大を図る.また,サツマイモ,ニンジン以外の葉菜類等他の野菜類についてもペースト素材化を検討する.


●水産資源を原料とした機能性食品素材の開発及び新規機能性成分の創製   先頭へ戻る

期 間:平成11年〜(2年目)
内 容
これまでの研究において,甲殻類や海藻類を原料として開発した機能性食品素材(血圧上昇抑制能,抗酸化能等)の製品化に向けた技術及び他への用途開発を行う.さらに,派生する残渣の微生物処理等による新規機能性成分の創製を含めた有効利用を検討する.また,その他の水産動物や水産食品の加工において,現状では低・未利用部位から,天然抗菌成分等食品素材のみにかかわらず機能性成分の検索,分離・精製の検討を行い,化学系材料等他の分野への展開を図る.


●抗菌素材の応用研究   先頭へ戻る

期 間:平成11年〜(2年目)
内 容
カチオン界面活性剤は,病院,食品工場等で用いるために,臭気毒性,安全性等が考慮された殺菌消毒剤の一つである.水酸基を導入したビス型の第四アンモニウム塩1,3-ビス(アルキルジメチルアンモニウムアイオダイド)ー2ープロパノール,2,3-ビス(アルキルジメチルアンモニウムアイオダイド)ー1ープロパノールは広い殺菌静菌スペクトルを有し,他のモノマー型薬剤と比べて細胞表面疎水性の影響を受けにくい特徴がある。有機素材,無機素材への固定化を行い,抗菌効果を評価するとともに,製品化を試みる. 酸化チタンを光触媒とした空気洗浄殺菌装置について,光源(ブラックライト,青色ダイオード等)について検討するとともに,実用レベルでの酸化チタンの殺菌効果について検証する.


●すだち酢用小容量プラスチック容器の開発   先頭へ戻る

期 間:平成12年〜(新規)
内 容
すだち酢の需要の大半は業務用が占めているが,景気の低迷ですだち酢の消費も落ち込んでいる.そこで個人消費者向けすだち酢の消費拡大を図るため,すだち酢の品質保持に適した材質の小容量プラスチック製容器及びパックの開発を検討する.またアドバイザー事業で専門家にパッケージデザインを依頼し品質,外観ともに消費者に受け入れられる商品開発をめざす.


●中小食品製造企業対応HACCPシステムの確立   先頭へ戻る

期 間:平成12年〜(新規)
内 容
食品の安全性確保のため,HACCP(危害分析重要管理点)方式による食品製造管理システムが注目されている.しかしながら,大企業が導入しているHACCP方式を中小食品製造企業にそのまま導入することは困難である.中小食品製造企業にHACCP方式に基づく食品衛生管理の導入・普及を図るため,重要な衛生管理ポイントを特定し,簡易迅速に監視できる方法を検討する.


●発酵食品関連バイオマスの複合系微生物変換技術に関する研究   先頭へ戻る

期 間:平成12年〜(新規)
内 容
醤油および清酒等の発酵食品の製造過程で生成する副生物(醤油粕,酒粕等)中には,原料由来あるいは発酵過程で生じた栄養成分や機能性物質が豊富に含有されていると考えられる.これら副生物を分析し,バイオマスとしての評価を行う.また,醤油粕においては食塩や難分解性の植物成分を多量に含むことが再利用したり処理を行う上で問題となっている.そこで食塩存在下で生育したり難分解性繊維質を分解する機能を有する微生物を複合的に利用して生物変換する手法の確立を試みる.


●抗酸化活性の迅速評価法   先頭へ戻る

期 間:平成10年度〜(3年目)
内 容
野菜・果実の中に含まれる抗酸化成分は種々の体質異常や疾病等を治療予防することが知られている.そこで,すでに報告されているβ-カロチン退色法(リノール酸の自動酸化がβ-カロチンを退色させることを利用した方法)を一部改良し,農産物の抗酸化活性を迅速に測定・評価する事を可能とした.その結果,県特産品であるヤマモモ,ソバ,タカキビが非常に強い抗酸化活性を有することを明らかにした.本年度は,従来の測定方法(TBA法,ロダン鉄法)との比較検討及び種々の特産物の活性を測定する.


先頭へ戻る | 戻る


1997 TPITC Digital Media Division / Tokushima Prefectural Industrial Technology Center All Rights Reserved.