平成27年度JKA補助金による

導入機器および調査研究の自己評価について

更新日:2016年5月26日

Ring!Ring!プロジェクト競輪補助事業外部リンク:(公財)JKA 自転車等機械工業振興事業に関する補助事業 平成27年度公設工業試験研究所等における機械設備拡充・人材育成等補助事業
この設備及び調査研究はRing!Ring!プロジェクト競輪補助事業からの補助を受けています。

リンク:導入した機器
リンク:研究報告

導入機器

CAEシステム

(総合評価)

  • 事業全体についての意見・所感
     機械部品や機械装置全体の設計支援に活用し、県内関連企業の製品開発支援を行う体制が整った。
  • 優れている点・課題、改善すべき点
      線形/非線形構造・伝熱・熱流体の解析、流体-構造などの二種類以上の連成解析、計算時間が長くなりすぎるため現状では対応できていない装置全体の解析や計算量が多い流体解析が可能となり、より広範囲の事案への対応が可能となった。
  • その他、アピールしたい点、是非知ってもらいたい点
     特になし。

デジタルX線画像検査システム

(総合評価)

  • 事業全体についての意見・所感
     機械部品などの非破壊検査に活用し、県内関連企業の製品開発支援を行う体制が整った。
  • 優れている点・課題、改善すべき点
     従来困難であった肉厚差のある試験体が撮影可能になり、非破壊検査(X線透過撮影)依頼に対応できる幅が広がった。
  • その他、アピールしたい点、是非知ってもらいたい点
     特になし。

調査研究

ケミカルウッドFDM方式3Dプリンターの開発に関する調査研究

(総合評価)

  • 事業全体についての意見・所感
     FDM方式の3Dプリンターで木質系材料の成形(=前層および隣のパスへの溶着)が可能で、木材的な質感を持つことも確認できた。また、チャンバーの温度制御をしない開放型のFDM大型プリンターでは,材料収縮による成形物の反りによる精度低下と,造形テーブルからの剥離による造形失敗が大きな課題であることを確認できた。
  • 優れている点・課題、改善すべき点
     本研究で開発した木質フィラメントは、ABSマトリックスの木粉20%品あり市販品よりも高い強度が期待でき、かつ、低価格である。ただし、木粉の粒子サイズを指定せずに発注したために、0.2mm以上のサイズの木粉が混入し、それが吐出ノズルを通過する際に詰まり、ヒーター熱で炭化してしまう。
  • その他、アピールしたい点、是非知ってもらいたい点
     家具専用の高速・大量吐出を指向したFDM方式プリンターの開発には、吐出後の材料の熱収縮によるそり防止対策や造形の高速化のため単位時間あたりの吐出量を増やす必要がある。

高機能材料および電子部品の開発に関する調査研究

(総合評価)

  • 事業全体についての意見・所感
     商用電力系統などの高電圧・電流下で用いられる新しい電子材料や電子部材の開発のために必要とされる、電気的特性評価(インピーダンス測定)を行える環境を整備することができた。また、この設備を使って、新たな電子部材の測定を行い、有用性を評価検証した。測定には経験に基づいたノウハウがあり、今後とも測定ノウハウの蓄積を図り、精度向上を目指したい。
  • 優れている点・課題、改善すべき点
     高電圧化での電子材料・電子部材の測定環境および測定ノウハウの習得により、液晶パネルなどに使われる高分子素材のインピーダンス特性測定において、使用環境に近い形での測定を実現し、正確且つ安定した測定ができるようになった。試作した測定治具は市販の1/20と安価であるため、県内企業が利用する際の費用負担低減に有用である、一方で、測定精度のバラ付きがあり、今後とも測定条件の洗い出し等測定ノウハウの蓄積が必要と考える。
  • その他、アピールしたい点、是非知ってもらいたい点
     特になし。

UV-LEDを利用した微生物育種用機器の開発に関する調査研究

(総合評価)

  • 事業全体についての意見・所感
     UV-LEDを利用した微生物育種用機器の開発のために、機器の改良を行い、LEDを用いて4種類の波長の紫外線を照射可能にした。それぞれの波長を照射し、酵母を育種した結果、波長により取得できる酵母の性質が異なる可能性が示唆された。ただし、育種酵母の性質については、サンプル数が少ないため、今後試験を重ねてより詳細なデータを収集し、UV-LEDを利用した微生物育種用機器の開発に繋げていく。
  • 優れている点・課題、改善すべき点
     育種用機器の改良を行い、LEDを用いて4種類の波長の紫外線を照射可能にした。それぞれの波長で酵母の育種試験を行い、酵母を育種する際の最適な照射条件を見いだした。
  • その他、アピールしたい点、是非知ってもらいたい点
     当該育種用機器を利用して育種した酵母を用いて醸造した日本酒が商品化された。

お問い合わせ

企画総務担当
TEL 088-635-7901  FAX 088-669-4755 
メールアドレス:kikaku06@itc.pref.tokushima.jp


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